飛行機を利用する時、乗客たちはよく自分のスマートフォンを機内モードに設定するか、あるいは完全に電源を落とすよう求められます。
このような指示には多くの人が従いますが、もし機内モードを設定しなかったらどのようなことが起こるのか、詳細を知っている人はそう多くないでしょう。
本稿では、飛行中にスマートフォンの機内モードを使わないことによって起こり得る問題点と、Wi-Fiを使う際の安全な利用方法についてお話します。
機内モードの意義について疑問を持っている方々にとって、こちらの情報が一助となるはずです。
スマホを機内モードに設定しない場合の影響
では、飛行機内でスマホを機内モードに切り替えずにいたら、どんな状況が生じるのでしょうか?
思いがけないかもしれませんが、ただ機内モードを有効にしていないだけでは、直接的な問題は起こりません。
ですが、設定を忘れたからといってすぐに何か罰があるわけではなく、電子機器の利用に関して定められた規則に従う必要があります。
航空機の運航の安全に支障を及ぼすおそれのある電子機器の使用制限について
◇ 航空機の運航の安全に支障を及ぼすおそれがある携帯電話その他の電子機器を
正当な理由なく作動させる行為は禁止されております。
(航空法第73条の4、航空法施行規則第164条の16)
◇ 航空機内の安全阻害行為等は航空法により禁止
◇ 悪質な場合は、機長による「禁止命令」を即交付
◇ 「禁止命令」を無視して安全阻害行為等を継続すると、50万円以下の罰金も!
引用元:国土交通省
従って、機内でのアナウンスを受けたら、迅速にスマホを機内モードに切り替えることを推奨します。
飛行機内でスマホを機内モードに切り替えるべきタイミング
機内モードへの切り替え時期は、飛行機のドアが閉じる時刻から、降りるまでの間です。
具体的には、航空機の扉が閉まる瞬間から、飛行を終えて滑走が終わるまでの期間を指します。
乗客が席に就いているだけならば、まだ機内モードにする必要はありません。
ただし、着陸しても航空機がまだ動いている間は、機内モードの解除は控え、飛行機が完全に停止し、乗客が降り始めるまで待つのが望ましいです。
機内でWi-Fiを利用する方法
機内モードがオンになっていても、航空機内でWi-Fiが使えることがあります。
機内モードを有効にすると外部との通信が遮断されてしまい、インターネットにアクセスできなくなります。
これまで航空機を利用する際は、目的地に着くまでの間、外部との通信が途絶えることが多い不便を感じていました。
しかし、Wi-Fiが使えるようになったことで、そのような不便は解消されています。
例えば、国内の大手航空会社であるJALでは、無料Wi-Fiサービスを通じて、メールの送受信やインターネット検索、SNSへの投稿、機内販売のオンラインショッピング、そしてフライトマップによる現在位置の確認など、多岐にわたる活用が可能です。
このように無料Wi-Fiを活用することで、空の旅をより一層楽しく快適に過ごすことができます。
機内Wi-Fi使用時のポイント
飛行機内でWi-Fiを使う際に、知っておきたいポイントを紹介します。
無料で提供される機内Wi-Fiは、地上のものと比べて若干利用条件が異なります。
これらの違いを把握し、より良いフライト体験を得るための参考にしてください。
通信速度について
機内Wi-Fiは多くの利用者と共有するため、通信速度が落ちる可能性があります。
特にビジネスでの急ぎの作業には向いていないかもしれませんが、娯楽目的であれば大きな問題にはなりません。
通話機能の使用制限
機内Wi-Fiでは、LINEやSkypeなどのアプリを使ったテキストメッセージは送れますが、音声通話をすることはできません。
これは、音声通話が要求するデータ量を機内のネットワークがサポートしていないためです。
動画視聴の注意点
YouTubeなどの動画サービスの利用には大量のデータが必要なため、機内Wi-Fiでは視聴が難しい場合があります。
フライト中のエンターテイメントとして動画を楽しみたい場合は、機内エンターテイメントシステムの使用や、予め動画をダウンロードしておくことを推奨します。
まとめ
今回は、「飛行機内で機内モードを解除した状態でいるとどうなるか?」に焦点を当てて詳細に説明しました。
特に、ビジネスでの飛行機利用が多い方にとっては、機内モードへの切り替えが煩わしく思えることもあるでしょう。
しかし、飛行機の安全な運航を確保する上でこの措置がいかに重要かがお分かりいただけたと思います。
最近では、機内でインターネット接続を望む人たちのために、Wi-Fiサービスを展開している航空会社が増えています。
インターネットへのアクセスが必要不可欠な場合、これらのサービスを利用することも良い選択肢です。